17日の木曜日

思ったことを思ったままに。

アイドリッシュセブン本編第五部を読了した話‐後編‐

 おはようございます、紘月です。

 妄想感想文後編および完結編です。中編投稿から三ヵ月も空いてしまいました。

 正直当時思っていたままのことはまるで覚えていないのですが、10月7日に第六部公開という異例の速さでの更新となったため、流石にそれまでに自身の中での第五部を完結させなければと取り急ぎ筆を取った次第です。テレビアニメシリーズの第三期後半もスタートし、そちらに脳みそが持っていかれる前に片を付けようと思います。

 

四葉環の話

 実のところ、いちばん書きたかったのに言葉にするのが難しくて、怖くて、後編の更新が遅くなった最たる要因であったりするこの男。

 彼は嘘を吐くのが上手くなりました。素直で真っ直ぐで、隠し事ができなくて、嘘が大嫌いだった環くん。大人の建前やアイドルだから言っちゃいけない事、大切な人を守るための隠し事も、彼にとっては嘘で罪悪感を抱くものでした。

 環くんはIDOLiSH7として、MEZZO”として活動していく中で自分以外の価値観や生き方に触れて、過去の自分を「ガキだったな」と笑ってしまう程、変わりました。環くんの変化は自身が強く望んだものというよりは、自由だった子供が世界を理解して大人に成っていく過程と同等だと思っています。環くん自身もそれを当然と受け入れて、大人としての責任と枷はあれど、不自由さや悲しみは抱いていない筈です。メンバーや近しい人達が環くんの成長を語る描写が比較的多いのも、彼が変化の大きい人物であるからだと思います。

 環くんの価値観に最も大きな影響を与えたであろう人物は、大切な人のために笑顔のままボロボロになって、それすらも隠し通そうとするような人でした。本音で語り合えず、伸ばした手もそっと払うような彼の態度が、自分を守るためだったと気づいてしまったら。大人の価値観を吸収し始めたばかりの環くんには、それが最初の正解になりかねません。そしてなによりずっと隣にいる相方です。彼を守るために、彼が自分にしてくれたことを真似るというのが妥当でしょう。

 

 小鳥遊事務所で実施されている個人面談で、環くんが延期のまま描かれていない事、第五部の最後にひとつ大きな問題定義をした人物が環くんであることから、第六部の中核は環くんが担うことになると思います。天は自分がゼロを超えるアイドルになったとき義理の妹であり、環くんの実妹である理を返すという約束をしました。第五部でその条件が満たされたのかは不明ですが、一連のやり取りはあるのではないかと思います。ですが、理自身は九条さんを信頼しており、ふたりの兄に言われたからといって四葉姓に戻るとは考えにくいです。結果はどうあれ、四葉環が抱えてきた問題というのがやっとひとつ解決するのではないかと思います。

 環くんの中で理ちゃんは恐らく、生き別れとなった当時の幼い妹のまま止まっています。海外で暮らして家族のために料理を覚えて、まだ十代半ばだけれど独り立ちできるほど強いのに、その空白を知らない兄ちゃんにとってはまだ、自分が守ってやらないといけない存在でいる。きっとそれが覆るのも第六部なんだと思います。

 

逢坂壮五の話

 四葉環に人生を変えられて(公式)、四葉環の価値観を変えた人(考察)。

 壮五さんはみんなと出逢った頃よりも、戦闘力は落ちていると思います。周囲に頼ることを覚えて、感情を表に出すことも臆さなくなった。弱くなったのではなく、自分を守っていたバリアのコントロールができるようになった。第五部時点の壮五さんにはそんな印象があります。

 寮の前で逢坂の家の人と話しているところを見られていたとは知らず、環くんの「なに話してたの?」の問いに壮五さんは咄嗟に嘘を吐きました。環くんは「家の話すると俺が可哀想だからしない」と思っていますが、どこまで見られているか分からないうえで実家の話をすればまた心配をかけてしまう、の方が実際のところなのかなと思いました。環くんと壮五さんは一度逢坂の家に行って一悶着あったうえ、現場で実家の関係者を見かける度、相方に壁になってもらっているのですから、逢坂の家の話=嫌な事となり、環くんにいらぬ心配をさせてしまうと思った壮五さんが咄嗟に嘘を吐いても自然な事ではあります。

 環くんが理ちゃんをまだ幼い妹だと思っているように、壮五さんもまだ環くんを何も知らない無邪気な子供だと思っている節があります。仕事のパートナーとして認めて信頼をしてはいますが、世話を焼いてきた期間があったからか、どこか彼を庇護の対象としているようにも思えます。

 

MEZZO”の話

 お互いに誤解や衝突を繰り返しながら、ふたりで成長させていったMEZZO”。対等でいたいとする環くんと、そんな環くんを守ろうとする壮五さん。互いの理想とする相方としてのカタチが擦れ違いとして表に出たとき、恐らく今までにないMEZZO”の大喧嘩が始まるんじゃないかなと勝手に期待しております。もしくは冷静に話し合いで解決するかな。それはMEZZO”らしくないな、と思ってしまいます。私の勝手な期待でしかありませんが。MEZZO”のふたりがお互いの顔色を気にしてなにも言えなくなって、頭を使って話し合いで解決するというのは、なんだか寂しいような気がするのです。

 第五部の最後に環くんが何だか意味深な発言をしていましたが、アイドリッシュセブンってそういうものです。

MEZZO”で、IDOLiSH7で良かった」

「僕たちに、絆はあるよ」

 この言葉を信じて第六部、アイドリッシュセブンという物語のクライマックスを待ちたいと思います。

 

 途中、自分でもなにを言っているのか分からなくなりながらも、とにかく思ったことを書き連ねました。語弊を招く表現もあるかもしれませんが、なにより私はアイドリッシュセブンが大好きです。

 また第六部でも備忘録がてら書いていけたらと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。では。